『ウィッチャー3』クリア!これを超えるゲームが出るのは考えにくい

『ウィッチャー3 ワイルドハント』クリアしました。サイドクエストもそこそこ消化しながらプレイして約65時間。でもまだまだマップの未探索地域は多く、依頼も残っているし、16種の無料DLCも12種残っており、10月と来年には大型DLCも来るという事で、終わりは見えない。

クリアまで65時間でしたが、この長時間で中だるみする事がなく、最後まで高いテンションで面白かったのがスゴイ。メインクエストクリア時には達成感とともに喪失感も大きかった。

150531_w3_001

ドラマ性と自由度のバランスが素晴らしい
このゲームはゲラルト(+シリ)という固定主人公で、NPCも物語に深く絡んできてFF10のようにドラマ性の高いゲームでありながら、スカイリムのように自由度も高いという「好いとこ取り」なゲーム。「好いとこ取り」と言うのは簡単ですが、映画さながらのドラマ性にプレイヤーの意向が自由に反映できる自由度を加えるのは容易じゃありません。いろんなゲームをプレイしてきましたが、ここまでドラマ性と自由度が融合したゲームは初めて見ました。

150531_w3_004

完璧なサイドクエスト
『Arcania: The Complete Tale』の感想を書いた時に、「おつかい」になりがちなサイドクエストに関しても書きました。

ゲームのサブクエストは大抵が「おつかい」なわけですが、面白いサブクエストは龍が如くシリーズやマスエフェクト2のように、サブクエストのショートストーリーが面白いもの。もしくはフォールアウトのようにショートストーリーの面白さに加えて、プレイヤーの意志で様々な行動が取れるもの。本編そっちのけで消化したくなるほどですね。

『ウィッチャー3 ワイルドハント』のサイドクエストは完璧でした。ますショートストーリーの面白さですが、これはショートストーリーを読むだけでなく、プレイヤーが干渉する面白さも大きい。例えばとある村で森の怪物に悩まされているサイドクエスト。長老は、それは神だから殺してはダメだと言い、若者は殺すべきだと対立。プレイヤーはどちらの味方をするか選べる。しかも物語が単純じゃない。この怪物は村人と契約しており、その村人を排除しなければ何度も復活するという事実が発覚する。この事を若者に話すと「どうせ長老側の人間だから排除しろ」と言う。しかし、契約していたのは若者が惚れていた女性だったので戸惑う若者。この問題に対しても女性を「殺す」「村から追放する」という選択が出来る。最終的には怪物を倒したのですが、その後に若者が取った行動も恐ろしいもので、印象的なクエストになりました。

オイルというアイテムもあり、オイルを剣に塗ると特定の敵に与えるダメージが増す。サイドクエストの情報収集で、対象の敵がどういう生物なのかを特定し、事前にそれに合ったオイルを塗っておくとプロのウィッチャーっぽくなります。

サイドクエストがメインクエストに干渉する点も良かった。サイドクエストで手助けした仲間が、今度はメインクエストで手を貸してくれるなどの熱い展開もある。サイドクエストも含めて1つの壮大なドラマを作り上げていくので「おまけ」でも「おつかい」でもない。

ゲラルトは龍が如くの桐生一馬ばりにいろいろやります。カードゲーム、競馬、芝居、拳闘、風俗など。

150531_w3_002

アクション性も良かった
オープンワールドRPGは戦闘がイマイチなものが多い印象。トップランナーであるTESシリーズ(オブリビオンやスカイリム)の戦闘がイマイチな評価なので、その印象が強いですね。

『ウィッチャー3 ワイルドハント』はガチなアクションゲーム。で小攻撃、で大攻撃、×で回避、でステップ、R1で弓や爆弾、R2で印(魔法)、L2でガード。戦闘はゴッド オブ ウォーみたいなガッチガチのアクションゲーム操作です。これに霊薬などのサポート要素も加わって奥深さが出ている。オープンワールドRPGとしては異例にも思えるほど戦闘アクションの良さがあります。

150531_w3_003

悪い部分もあるが、それを吹き飛ばす面白さ
所持品画面が重かったり使いにくかったりします。

オブジェクトを調べる時に、思ったようにオブジェクトを認識してくれない事がある。特に水中だと煩わしい。

広大なマップなので仕方ないが、セーブデータを読み込む時とエリア移動のロードが長い。

バグ。クエスト進行不能バグが2回ありました。突然落ちてしまう現象も2回。

プレイ中の読み込みでカクついたり、テクスチャの貼り遅れが見られる。

GTAみたいに慣性のついたキャラの動きに慣れる必要がある。

ゲームプレイ最初の5時間ほどは、たいして面白くありませんでした。初めてのシリーズなので覚える事が多くて、いきなりこのゲームの魅力を感じる事は無かった。最初のエリアはチュートリアルみたいなもので広くありませんし、この程度のエリアを次々クリアしていく感じなのかな?とも思って期待値も下がった。次のエリアから本編開始といった具合で、急に広大になる。それで移動の自由度は急に増しますが、レベル5程度だと歩き回っても敵が強くて行動を起こせない事が多い。これがレベル6以上になると、受けられるサブクエストや依頼も増えて、それ以外の地域解放もやりやすくなってくるので急激に面白さが増す。サイドクエストの面白さも加わって、80点前後くらいの感覚だったのが、一気に100点振り切れるほど面白くなった感じ。

でも最大の難点は、今後オープンワールド系のRPGをプレイする時に「ウィッチャー3に比べてショボいな」という感想が生まれてしまう点だと思います。クライム系のゲームがGTAと比較されるように。

The Game Awards 最有力
ゲーム界のアカデミー賞とも言えるような真のGOTY「The Game Awards」。今年も開催されるようですが『ウィッチャー3 ワイルドハント』が最有力かと思います。スケールが突き抜け過ぎていて、近年どの年にリリースしていても年間最高作品と言えるレべル。まだ5月ですが『ウィッチャー3 ワイルドハント』に匹敵するゲームをリリースするのは難しいかなと思う。映画的なストーリーと演出に加えて高い自由度、スカイリムの3.5倍という広さのマップや膨大なテキストなど過去にないスケール、無料DLCのサービスの良さ、新作ゲーム並に待ち遠しい大型DLC、圧倒的ですね。

JRPGとは感覚が違う
日本ではRPGと言えばJRPGを思い浮かべる人の方が多いと思います。個人的には年間最高どころかPS3・PS4の中で最高クラスである『ウィッチャー3 ワイルドハント』ですが、JRPGとは水と油な部分もあると思う。

このゲームはストーリーが複雑で重くてリアル。単純に善プレイ・悪プレイが成立するわけでもない。善い行いをしたつもりが、別の誰かを不幸にしたり恨まれたりして悪役にもなる。誰かを助けるために誰かを犠牲にする事は日常茶飯事。これがJRPGだと全員仲間ルートとか真エンドとかキレイな展開が用意されていたり、善ルートは善ルートとしてわかりやすく成立したりする。この感覚が好きな人だと、後味の悪さも残す『ウィッチャー3 ワイルドハント』のようなゲームは合わないのかなと思う。失敗も後悔も受け入れて自分のドラマを作っていくところはある。

もうひとつはコンプリート・コレクション志向。ウィッチャーは基本的に旅人なので拠点が無く、アイテムも重量制限があって持てる量が限られる。必要な物以外は処分していく必要があるわけです。装備品やレアアイテムをコレクションするのが好きな人には好まれない仕様だと思います。「ラストエリクサー症候群」みたいな人には辛い仕様です。トレジャーハンティング要素のあるゲームは洋ゲーにも多く、集めたアイテムをコレクションとして残したい気持ちもあると思う。個人的にはコレクション志向はあまり無いですが、ゲームとしてはアイテムを保管する箱があった方が遊びやすいって人の方が多いとは思います。

ウィッチャー3 ワイルドハント
スパイク・チュンソフト
2015-05-21


海外評価が高かったので、めちゃくちゃ期待値を高めてプレイした本作。期待以上の出来で大満足です。しばらく同系統のゲームは遊べそうもないので次は夏色ハイスクルを遊びたいと思います。