読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

完成度の高かった『LIMBO』を超えてきた『INSIDE』の衝撃

f:id:Hamasukei:20161009033553j:plain

北米PlayStation Storeで2016年8月23日にリリースされた『INSIDE』($19.99)をクリアしました。今年のGOTYレース上位に絡んでくるであろう高評価作品です。

『LIMBO』を開発したPLAYDEAD

白黒で描かれたパズル&アクションゲームの『LIMBO』を開発したPLAYDEADの2本目です。『LIMBO』の評価が高かったこともり、『INSIDE』は注目作となっていました。

 

基本的な部分では『LIMBO』を踏襲しています。左スティックで移動、×でジャンプ、でつかむという超シンプル操作。2Dのパズル&アクションですが、アクションは申し訳程度でパズルを重視したゲーム。わりと死にゲーでもあります。グロさや気持ち悪さもある。ボイスやテキストも用いられず、ビジュアルのみでストーリーを描いています。これらの説明は、そのまま『LIMBO』も同じ。

f:id:Hamasukei:20161009021211j:plain

 

「わりと死にゲー」ですけど、高難易度ゲームではありません。ゲームの軸はパズルで、初見であっさり死んでも、それを回避する方法を考えて進める。アクションが難しくて何度もチャレンジするような死に方ではないです。タイミングの取り方が少し難しくて死ぬ場所はあります。

『LIMBO』からの変化

まず見た目で大きく変わったのは「色がついた」ということ。白黒TVがカラーTVになるような進化。といっても単純に『LIMBO』の世界がカラーになるのとは全然違っていて、抑えの効いた色彩で美しい世界を描き、そこに光と影の演出が見事に乗っかっています。1つ1つの風景がセンス抜群。

f:id:Hamasukei:20161009032032j:plain

 

「2Dのパズル&アクションですが、アクションは申し訳程度でパズルを重視したゲーム」と書いてしまうと『LIMBO』と同じですが、パズルのクオリティもアップしています。簡単すぎず難しすぎず複雑すぎず長すぎず、少し悩んで考えると答えが見える絶妙なバランス。パズルを解く気持ち良さを堪能できます。ゼルダの伝説でパズルを解いた時の効果音が、自分の頭の中で再生されるような感覚が何度もありました。

パズルを解く事も気持ち良いですが「何でこんな仕掛けを思いつくの!?」という驚きも嬉しい。

f:id:Hamasukei:20161009032102j:plain

 

『LIMBO』よりは少し簡単になっている印象。シリーズ物にはよくあることですが、遊びやすくなっています。

グロさと気持ち悪さ

けっこう死ぬゲームですが、死に方がグロいところもあります。Z指定のゲームは多く、グロいゲームは珍しくないのですが、このゲームの印象は少し違う。なにせ主人公の見た目が少年、無残かつ残酷に殺される姿は重いです。主人公の殺され方以外にも気持ち悪い演出はあります。気持ち悪い物体が苦手な人にはキツイかもしれない。

 

『LIMBO』はCERO:Dでしたが、『INSIDE』の方がグロい描写もあり、色もついて見やすくなっているので、修正しなければZになる可能性もあるのかなと思いました。

深みのあるストーリー

ストーリーは明確に語られているわけではないですし、考察で盛り上がっていますが答えが出ているわけでもないです。いろんな説があります。

と言っても、ある程度は物語を想像しやすい材料があり、正解か不正解かはともかく「こんな感じかな」と思える。そのため、終始チンプンカンプンってわけではなかったです。わかりやすい衝撃的な展開もあり、抽象的すぎないところもセンスが良い。

f:id:Hamasukei:20161009032831j:plain

 

ストーリーは、このゲームを高く評価する重要なポイントかと思います。プレイ中「こんな感じかな」とは思えますが、その時点では高く評価するほどの衝撃はありません。自分1人で考えるのは難しいので、考察されている場所を見てから自分でも考えてみると新たな発見があり「このゲームすごい!」となりました。

海外のレビューでもストーリーを「悪い点」としているレビューが複数あります。1歩踏み込んで考えないと、良さが見えにくいところはある。

3~4時間でクリア

初回3~4時間でクリアできます。進み方を知っている2周目なら2時間未満。リプレー性は低いので、$19.99のゲームとしてボリュームは少ない。

 

一応、日本語にも対応していますが、ほぼテキストのないゲームですので、ローカライズの有難味はありません。

 

遊びやすいゲームですが万人受けするかは疑問で、まずパズルゲームが好きじゃないと楽しみにくいでしょうね。基本的にはリニアなパズルゲームです。ビジュアル的に「雰囲気ゲー」と思うかもしれませんが、それはまったく違っていて、すんばらしいパズルゲームです。雰囲気も良いですけど、ちゃんとゲームしてます。

ストーリーに関しても、自分から積極的に考えて参加していかないと伝わってくるものが薄いでしょう。

『LIMBO』から大幅な進化を遂げているとはいえ、『LIMBO』が楽しめなかった人にオススメできるほどゲームシステムが変化しているわけでもないです。

 

『LIMBO』を踏襲しつつも、センス抜群のビジュアル、最高峰のパズル、深みのあるストーリー背景など、一皮剥けた内容になっていました。何が凄いって、完成度の高かった『LIMBO』からトータルで進化したのが衝撃的に凄いですね。