心に残るFFとなった『ファイナルファンタジー15』クリア後の感想

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サブクエストから「ちょっとメインも進めるか」と思ってプレイしたら、そのまま引きずりこまれて最後までクリアしてしまいました。

心に残ったストーリー

ストーリーは過程も結末も満足いくものでした。前半はノクトたちの旅を描き、各キャラの関係や性格をしっかり見せておいて、後半からグイグイグイッと大きくストーリーが動いた。ショッキングな展開もあり、心に残るストーリーです。

前半の「仕込み」が非常に上手かったと思う。前半は物語が大きく動くことはなく、お墓めぐりの旅という感じでしたが、その旅の中で生まれた思い入れが後半で生きていた。この前半の旅パートに浸ったプレイヤーほど、後半とラストに心動かされるんじゃないかと思います。

 

やや展開が強引なところもあり、突拍子のなさを感じるところもありますが、個人的には多少強引に驚かせてくれるストーリーが好きです。12/8に発売される『龍が如く6 命の詩。』このシリーズもそんな感じですが。

突拍子のなさを感じさせなくするには、敵側のキャラクターを深く掘り下げる必要があったかと思います。設定としてはいろいろありそうで想像もできますが、ゲーム内で見えるところは多くなかった。

 

結末も納得しましたし、ラストは2回も鳥肌が立つ演出がありました。締めに「すげえっ!」と思えることがあると、気持ち良く終われます。

 

クリア後の喪失感もあり、ナンバリングのファイナルファンタジーとして心に残るストーリーでした。

ド迫力の水神戦

水神との戦闘は迫力が凄くて、一番印象に残った戦闘。演出過多な戦闘ではありますが、QTEを使わずプレイヤーが自由に操作できるスタイルで、ここまで迫力のある戦闘にできたのは凄い。「もうこれがラストバトルでいいじゃん」と思えるほど極まった唯一無二の戦闘でした。

 

水神のところは、やりとりもロケーションも良くて、さすが数年前からトレーラーで使われていた場面だなと思わされる熟成っぷりでした。

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残念だったチャプター13

はっきり言ってしまうとチャプター13は残念でした。某ホラーゲームを真似たようでもありましたが、劣化コピーの域でしたし、FFの終盤で遊びたいものでもない。やる事も「電源を入れろ」「電力を復興させろ」「カードキーをアップデートしろ」とか、つまらない回り道の連続。装備も固定され、どの場面でどの攻撃を使うかも半分決まっちゃっているような戦闘。驚くほど退屈でつまらないのに無駄に長かった。これが前半の旅パートの中でなら、まだ良かったかもしれませんが、ストーリーが盛り上がって展開が気になっている時でしたのでガッカリしました。ここで百年の恋も冷めそうになりました。ゲームに変化をつけようとして失敗した感じです。終盤でトリッキーなことをやるのは慎重になっていただきたいところ。

 

ゲームとしてはつまらなかったですが、とあるキャラの秘密とそれに関するやりとりや、ボスは印象に残るものでした。

玉石混淆ですが傑作

既にメタスコア84点(32件)、ユーザースコア8.1点(907件)という立派な評価を得ていますが、個人的にも傑作だったと思います。

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粗を探せばいくつかあり、伸びすぎた開発期間の問題もあってか作り込みが足りないと思える部分もある。

 

その最たるものはサブクエストで、シンプルすぎるおつかいな上に同じ依頼主が同じような依頼を連続して発注してくるので機械的。『ウィッチャー3』や『Fallout 4』がメインそっちのけで楽しめるクオリティでサブクエストを作っていることもあり、それらと比較してしまうと大きく劣る。

シンプルですが、その分ボリュームはあります。戦闘や育成・強化を楽しむためのものとして活用できる。討伐クエストでの不満は別にあり、1件ずつじゃなくて数件同時に受けたかった。同じ場所に出る野獣もいるので仕様変更は難しいと思いますが。

 

最初の感想と変わらず戦闘のカメラにも問題があります。

 

フィールドマップの広さはありますが、密度は薄めな印象。街のNPCも複雑な行動はとらずに、単純な配置だったりする。

 

メインストーリーに関しても、20時間未満なのは良いですが、敵側のキャラクターや事情が語りきれていないと思いました。

限られたリソースの中で拾捨選択が上手い

海外レビューを見ると多くに共通しているポイントが、いくつかの短所をはっきり認めつつも高評価しているということ。これは私自身も非常に納得してしまう。限られたリソースの中で上手く拾捨選択できているんだと思いました。

 

前述のサブクエストにしても、メインさながらに作れば5個作れたかもあやしいですが、質より量で80個以上を作ったのは良い選択だと思う。ゲームの主軸に戦闘+育成があるので、それを堪能できるクエストが必要でした。メインだけだとボリューム面が不満になりそうなところですが、必要以上とも思えるほどにサブクエストを詰め込むことでボリューム面の問題を解消させる狙いも見える。演出面はメイン、ボリュームはサブと割り切った感もある。

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他の有名オープンワールドRPGに比べてフィールドに配置しているアイテムが少なかったり、NPCの行動や配置が単純ですが、そこを作り込むにはかなり力がいると思いますので、そこに注力するよりは他のところを選択したという感じかなとも思いました。

 

ストーリーは、主人公側4人を掘り下げることを選択した感じです。30時間や40時間のボリュームで作れないのなら、限られた時間の中で一番大事な主人公側4人を掘り下げようと。

 

全てがAAA級であれば最高ですが、現実問題としてそれは難しい状況の中、拾捨選択を厳選したことで、いくつかの短所は感じるがとても面白いゲームになったのだと思います。この選択の仕方を間違えていたら、酷いゲームになっていた可能性も高い。

人生とは旅であり、旅とは人生である、みたいな

限られたリソースの振り分けですが、無難な振り分けではないところが素晴らしい。最初の感想でも書きましたが、「旅」を描くことに力が入っています。私も最初は「料理のグラフィック強化なんて望んでない、テキストだけでもいい」という考えでしたが、実際にこのゲームをプレイしてみると、旅の良さが強く感じられ、Twitterでも「飯テロ」という投稿が目立つほど美味しく見える料理が非常に重要な役割を果たしていると思いました。料理へのこだわりというか、旅・キャンプへのこだわりの1つという感じ。

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野獣が徘徊するフィールドの中で陽が落ちて、キャンプできる場所を探して一息つき、美味しい料理を食べながら写真を見て1日の旅を振り返るという行為は素晴らしいものでした。たまたま近くに釣り場があれば、明日は野獣退治やメインストーリーは忘れて釣りを楽しむ日にしようとか思ったり。

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車の移動にしてもそうですが、ゲーマー目線で見ると「テンポが悪い」「不便」と思えるところもありますが、そういうところも「旅」を描くこだわりが感じられます。ただ車に乗って風を受けながら風景を見る数分間の時間、そういう時間を大切なものとして扱っているように思いました。

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音楽も良くて、旅の演出に一役買っていました。たまにフィールドで流れる曲が好きで、自然の壮大さを感じつつも、この旅の風景が色あせていくんだろうなというせつなさも感じる曲。

主題歌のStand by Meは歌詞もハマっていて良かったですが、FF15のために書き下ろした主題歌が欲しかった気持ちも残る。

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こういった旅を心と体に沁み込ませてから見せる終盤パートがFF15の優れた構成。ちゃんと出汁をとった味噌汁のような作り方です。これも最初の感想の繰り返しに近いですが、プレイヤーが旅パートで出汁をしっかりとっていないと、終盤が美味しくならないと思う。このゲームで4人が揃う最後のシーンでの最後のセリフ、これがどう響くかが答えになっているかと思いました。

 

サブクエストを終える前にクリアしちゃったので、まだまだ遊びます。クリアデータからもやり込みができる仕様ですよ。

 

ノクト以外の3人のエピソードDLCも配信予定なので、まだまだFF15のストーリーは広がります。

 

ひとまず本編クリアとなったファイナルファンタジー15、私の中で良いFFとして記録されました。