ストーリーの見せ方が秀逸だった『GET EVEN』クリア

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2017年8月17日にリリースされた『GET EVEN』(3,000円)をクリアしました。

自分の失った記憶を探る

少女を助けるために単身で廃墟へと乗り込んだ殺し屋「ブラック」は、失ってしまった記憶を取り戻すべく、「レッド」が開発したパンドラという装置を使って自分の記憶の中の世界を探索します。

 

というプロローグ。ゆえにゲームの舞台はブラックの精神世界ということになります。

8割が探索で2割がステルスと戦闘

このゲームは8割ほどが探索していたという印象です。レッドが写真を送ってくれて、その写真から新しいエリアに行き、そのエリアを調べて記憶を集めるという具合。

 

スマホを使った探索が特徴で、スマホには「スキャナー」「マップ」「受信箱」「ビジョン」「UVライト」「回顧録」という6つの機能がある。探索に使うのは「スキャナー」「ビジョン」「UVライト」「マップ」の4つです。

慣れるまではわかりにくいところもあって面倒くささも感じましたが、すぐに使いこなせるようになりました。

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8割が探索ということで、探索で得られる記憶から真相を考察するのがこのゲームの最大の魅力かと思います。文字情報が多いので、小説を読んでストーリーを楽しむのが苦手じゃなければ、とても楽しい。

申し訳程度にパズルもありますが、とても簡単。ゲームの軸は、探索しての記憶集め。不思議で不気味な精神世界を歩き回ること、記憶の文字情報を読んで考察・想像すること、この2点を楽しめるかどうかが、このゲームを楽しめるかどうかに直結する。

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ステルスと戦闘は2割ほど。コーナーガンという面白い銃を持っていますが、敵を銃で撃つとレッドに怒られます。記憶が不安定になるらしいです。そのためステルスが推奨される。

ステルスにもスマホの機能を使い、マップで敵の動きを見て、スキャナーで隠れているオブジェクトや通路を出現させることができる。

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しかしながらステルスと戦闘はイマイチな仕上がりでした。まず敵のAIが旧世代レベルで、ステルスを楽しみにくい。他の敵からかなり離れたところでステルスキルをしたのに見つかったり、判定に納得しにくいところが気になりましたし、見つかった後に遠くで隠れても敵には関係なく正確に狙い撃ちされる。逃げ隠れする面白さがない。銃撃戦でもおかしな動きをしています。

ステルスをする時に端っこを移動することが多いのですが、地形にハマって動けなくなることが3回ありました。海外レビューでも技術的不具合は指摘されていましたが、修正されていないようです。

精神世界を探索するというゲームですので、目的地がわからないというのもステルスと相性が悪かったと感じました。目的地がわかっているほうが、ステルスの戦略を立てやすい。

特に終盤のほうはステルスと戦闘がストレスになりました。ただ、おそらくプレイ全体の2割以下なので良かったです。

難易度「トラウマ」でプレイしましたが、終盤は敵に見つかって一斉に銃撃されて死ぬこともあり、何度もやり直すところがありました。ストーリーを楽しみたいならイージー推奨です。

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ストーリーの見せ方が秀逸だった

クリアまで7時間ほどでしたが、ストーリー展開と見せ方が秀逸でした。面白い海外ドラマにハマっちゃう感じ。冒頭のほうで「あぁ、こういうことね」と予想できた気になり、それを裏切って驚かせてくれる。「こいつの正体はこれだ」と真相に気付いたかと思いきや、そこはサラッと公表されて真相はそこからもっと深いところにあったり。海外ドラマ『THE KILLING/キリング』のような、ひとつの事件を解決するまでの捜査過程を描いたものでありながら、二転三転していくストーリー展開とゲームシステム。

 

プレイヤーが取った行動で後の展開が少し変化するというシステムもありますが、さほど大きな変化はないのかなと思いました。

ウォーキングシミュレーターのような

本作はウォーキングシミュレーターではないですが、楽しみ方としてはウォーキングシミュレーターのような感覚がありました。歩き回って不思議な精神世界を堪能し、文字情報から考察・想像する。この体験にどっぷり浸かることで、メインストーリーにも深みが増して楽しめる。

 

ステルスと戦闘はプロのレベルには到達していないようなクオリティで、ゲームの足を引っ張っている印象。海外レビューでもほとんどのメディアが指摘していました。

Choke Point | 『Get Even』海外レビュー

ただ、ゲームの中でこれらの要素が占める割合は低いので、そこまで気になるほどではなかったです。逆に言うと「もっとステルスと戦闘を入れてほしかった」と思えるようなクオリティであれば、評価がグンと高まったかと思います。

 

ウォーキングシミュレーターのような体験が軸になっているので、好みが分かれやすいゲーム。受動的にゲーム世界に浸って、文字を読んでいかないと面白さを感じにくいかと思う。パズル、ステルス、戦闘のようなゲームらしい要素を期待すると肩透かしかもしれない。個人的には好きなタイプのゲームでしたし、ストーリーに引き込まれましたので満足です。

 

価格は3,000円、北米版が$29.99ですので、ほぼ$1=100円という良心的設定。以前にも調べましたが、ダウンロード専用タイトルは日本だけ高いという現象は発生しないことが多いですね。単純にレートで考えると$1=109円なので、北米版は3269円。国内大手であるバンダイナムコエンターテインメントが、売れ線ではない野心的なゲームを国内販売してくれて、価格も良心的設定にしてくれているのは有難いことです。