最高のリビルド『Shadow of the Colossus(ワンダと巨像)』

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『ワンダと巨像』の北米版である『Shadow of the Colossus』をプレイしてみました。「ゲーム内容はオリジナル版といっしょですが、アセットはすべて作り直しています」というリメイクです。

操作方法の変更(PS4:Modern)

  • PS4版では前転がボタンのみで行えるようになっている。PS2版ではR1+という操作でしたので、かなり操作しやすくなった。
  • ×の操作が入れ替わっているのも大きな変化。細かな配慮として、×でもでもアグロ(馬)に乗れるというのは気が利いている。
  • 弓のR1操作も気に入っています。
  • 「つかまる」という重要な操作が、PS2版ではR1でしたが、PS4版ではR2になっています。FPS/TPS等でPS2/PS3時代はR1射撃だったのが、PS4ではR2射撃になったみたいなものですね。デュアルショック4への置き換えとしては基本。全体的にL1/R1だった操作がL2/R2に変更されています。
  • 操作タイプは4種類あり、「Modern」はPS4版の標準設定。「Classic」にすればオリジナル版と同じ操作かと思います。
ボタン PS2/PS3 PS4(Modern)
剣をかかげる(剣を装備中) 前転する
× アグロ(馬)を呼ぶ
アグロ(馬)を前進(加速)させる
ジャンプ ※長押しで大ジャンプ
アグロ(馬)に乗る/降りる
ジャンプ
アグロ(馬)に乗る/降りる
アグロ(馬)を呼ぶ
アグロ(馬)を前進(加速)させる
アグロ(馬)に乗る
弓を構える ※押し続ける
弓を射る ※離す
剣で攻撃(剣を装備中)
L1 巨像を注視する カメラリセット
R1 つかまる 剣をかかげる(剣を装備中)
弓を構える ※押し続ける(弓を装備中)
弓を射る ※離す(弓を装備中)
R1+ 前転する
掴まりながらジャンプする
-
R1+ 剣を振りかぶる
剣を突き刺す ※剣を振りかぶった状態から
-
L2 - 巨像を注視する
R2 - つかまる
R2+× - 掴まりながらジャンプする
R2+ - 剣を振りかぶる
剣を突き刺す ※剣を振りかぶった状態から
L3 - -
R3 - -
方向キー左 武器を切り替える 弓を装備
方向キー右 武器を切り替える 剣を装備
方向キー下 - フォトモード
START マップを開く/閉じる -
タッチパッド - マップを開く/閉じる

 

かなり気が利いている操作の改善。とはいえ、あくまでオリジナルからのボタンの置き換えであり、現代基準に一新したわけではないです。

 

久しぶりにプレイして、最初は馬(アグロ)の操作を「変えてほしかったなぁ」と思いましたが、少しプレイしてみると「やっぱ変えちゃダメだな」となった。オリジナルの操作のほうがちゃんと動物を相手にしているみたいで良い。操作通りきちっと動くことだけを求めるもんじゃないなと思いました。でもPS4本体の設定でとL1を入れ替えています。

 

弓の操作も少し鈍いですが、これはどっちでも良いという感じ。シューティングゲームみたいにキビキビ動いても快適で良いですし、この鈍さが弓を扱う難しさを表現しているものならそれでも良いし。

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オートセーブになっているのも良いポイントで、巨像を倒した後に「セーブしますか?」という表示は出ない。ゲーム世界に浸っている気分が削がれないですね。マニュアルセーブにも対応していますので、ゲーム終了する時も最終セーブがいつだったのか不安にならない。

 

操作の問題点はカメラです。これは古いからというわけでもなく『人喰いの大鷲トリコ』でも良くなかった部分。まず独特の慣性があってカメラ操作にクセがある。そして自動で動くことも多いので、自分が見たい方向を向いても自動で動かされてしまう煩わしさもある。

フォトモードが嬉しい

PS4への移植なりリマスターなりでフォトモードが追加されるのは珍しくない。ですが、『ワンダと巨像』は撮りたいシーンだらけで楽しい。私はフォトモードにこだわるプレイヤーではないですが、このゲームでは移動中や新しい巨像と対峙する度にフォトモードを使ってしまう。

 

『ワンダと巨像』のファンでフォトモードをよく使うプレイヤーは、写真ばかり撮ってゲームが進まなくなる事態が予想できる。

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最高のリビルド

吉田修平氏が「ゲーム内容はオリジナル版といっしょですが、アセットはすべて作り直しています」と語っており、ゲーム内容自体はPS2版とほぼ同じ。PS2版の攻略がそのまま使えるほどですし、プレイ感覚はリマスター版に近くもある。グラフィック以外のゲームの感想ならPS2版の感想でも同じところが多いでしょう。

 

古くなったビジュアル面を全面的に作り直し、操作面などの微調整が施されている。音楽も「大きく曲自体が変わるということよりも、スケール感をアップするためにレコーディングをいたしました」とのこと。

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現状、リマスターかリメイクかの分け方をされていますので、アセットをすべて作り直しているほどならリメイクと称して間違いないかと思う。実際に私もE3でトレーラーが公開された直後の詳細不明だった時の記事で「リマスターというよりリメイクみたいな力の入りようが感じられます」とも書いていました。明らかに見た目は別物でしたからね。

 

とはいえ『ワンダと巨像』と『ラチェット&クランク THE GAME』を同じ「フルリメイク」とするよりは、言葉を分けたほうがわかりやすいんじゃないかと思う。北米のPS公式ブログで使われていたリビルド(再構築)という言葉がしっくりくる。

SIEがフルリメイクとしてリリースした『ラチェット&クランク THE GAME』がフリープレイとなり、多くの人がプレイしたと思います。そして『ワンダと巨像』もフルリメイクとしてリリースされた時に、フルリメイクという言葉の受け取り方による誤解で『ラチェット&クランク THE GAME』のような変化を期待して肩透かしになるのは、もったいない。

 

そして『ワンダと巨像』は、ここでいうフルリメイクではなくリビルドで大正解だったと思う。ビジュアル面が全面的に作り直されていると別ゲーのように感じる迫力があり、オリジナル版で1度見ているものとは思えないほどの世界と巨像の存在感。「キレイになった」じゃなくて「初めて見た」というくらいの衝撃。重要なのは「アセットはすべて作り直し」というところで、「すべて」じゃなかったらリマスター版にありがちなムラが出てしまって、不安定なゲームの世界になってしまう。「すべて」だから、これほど凄いと感じる世界になった。

ゲームデザインは元々良いので、ビジュアル面を現代基準に作り直して微調整すれば現代でもトップクラスのゲームであるんだと確認できた。メタスコア92点(75件)も妥当なところ。

 

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『ワンダと巨像』と同じようなタイプのアクションゲームが主流になったわけではないので、今遊んでも新鮮なアクションに感じる。唯一無二な存在感。RPGとかスポーツは進化や変化を重ねまくっているので、名作といえど今遊べば古さが目立つ。『ワンダと巨像』はそういうゲームではないから、ゲームシステムから大幅にいじるようなリメイクではなく、オリジナル準拠で再構築するリビルドは最高の選択でした。名作だけど古典じゃなく、最新作のゲームとして面白い。ボリュームは大きくないですが、価格は少し安め($39.99)なので、この価格帯のゲームとして納得できるところ。元々、ボリュームで売るゲームじゃないですしね。

 

新鮮さと言えば、オープンワールド系のゲームにとって、自由に移動できるマップでの遊ばせ方は注目されるところ。でも『ワンダと巨像』は巨像に到達するまでの旅にゲーム的なイベントがないことが魅力であり、ゲームの雰囲気を作っている。そういう物が求められないのも、当時のままの形で現代に通用する理由の1つ。

ただ通過するだけの森とか、ホント良いです。

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言ってしまえば、大きな変更点はグラフィックが良くなったというところ。でも、プレイすると「グラフィック綺麗だなぁ」というより「やっぱりワンダは最高だな!」という気持ちになる。グラフィックの変化に感心するのではなく、ゲームの面白さがグイグイ来る。ゲームの面白さを現代基準で100%感じるためのグラフィックの作り直しであったと実感します。

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ここまで良い出来となると、『ICO』のリビルドにも期待したくなってしまう。そして、2000~3000円のリマスターよりも5000~6000円のリビルドの方が嬉しいというのも感じた。名作が現代基準で再構築されるのは最高ですし、もし『ICO』が1980円のリマスターだったら「せっかくのICOがもったいない……」と思うかもしれない。

 

北米版は日本語には対応していません。8日は『真・三國無双8』が出ますし、『ワンダと巨像』のストーリーは何度もクリアして知っているので、2日早い北米版を購入してみました。

 

あの『ワンダの巨像』を現代基準で「いいなぁ」「すごいなぁ」と素直に感じられる喜び。

 

【PS4】ワンダと巨像【早期購入特典】「ゲーム内コンテンツ、PS4テーマ」 (封入)

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