伸び続けるダウンロード版

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2年ほど前から、ゲームの販売本数をパッケージ版だけで判断することが時代にそぐわないようになってくるという事をチラホラ書いていましたが、最近はそれを強く感じます。

伸び続けるダウンロード版

4月27日にソニーが2018年3月期連結決算を発表しましたが、2017年度の第4四半期はPS4 フルゲームソフトウェア ダウンロード販売比率が過去最高の43%を記録しています。年度別では2015年度が19%、2016年度が27%、2017年度が32%。ここ3年でグイグイ伸びています。

メタルマックス ゼノ

『メタルマックス ゼノ』の初週販売数が出た後、公式ツイッターが以下のようなツイートをしていました。

「ゼノのソフト実売に関して ご心配のお声をいただいており」とあるように、メディアクリエイトの集計でPS4版が15,044本、VITA版が8,355本だったことに対するファンからの不安の声があったものかと思います。

 

リリース翌日の4月20日(金)のツイートで、

土日を含まずに5万本という数字があったため、これをそのままメディアクリエイトらの発表と比べてしまって不安の声があったのかなとも思う。メーカー発表は基本的にパッケージ版の出荷数とダウンロード版の実売数です。メディアクリエイトらはパッケージ版の推定実売数です。差があって当たり前。

 

間違いやすいパターンとして、メーカーが「販売数」という言葉を使うこともありますが、国内メーカーにとっての販売は小売店に渡った時点で成立していますので、基本的にはユーザーへの実売数ではないです。上記の『メタルマックス ゼノ』も「販売数」と書いていますが、そういうことです。

実売数ではなく推定実売数

メディアクリエイトやファミ通の数字も実売数ではなく、あくまで推定実売数です。限られた協力店舗の中から予測しているので、一定の精度はありつつも、協力店舗以外で大きく売れたりすると予測値も大きく狂うことになります。あくまで独自調査ですので、メディアクリエイトとファミ通で差が見られるのも当たり前。
今回の河野Pのツイートでも「各種マーケ会社様の推定実売数発表」「あるものは限定版分を全く含んでいない推定」と、それが正確な実売数ではないことを指摘しています。

メーカー発表が重要

ゲーム以外の映画でも音楽でも、初報で「コケた」というイメージは大きなマイナスです。スタートで失敗したイメージがついた製品に手を出したい人は少ないでしょう。

 

現状、パッケージ版のみの推定実売数の方が注目されているので、今回の『メタルマックス ゼノ』のように、「ちょっと嬉しかったこと」「小さな一歩」とメーカー側が喜ぶほどの売上でもコケたような数字が目立ってしまっている。次に繋がりそうな小さな一歩が踏み出せて良いスタートだったはずなのに、かき消されそうになる。それを危惧しての今回のツイートであったとも思う。

 

『地球防衛軍5』の時から、ダウンロード版の割合が思った以上に伸びている印象がありましたが、加えて今回の件もあり、パッケージ版のみの推定実売数を中心に考えるのは、いよいよ限界を迎えるんじゃないでしょうか。

現状、誤ったコケのイメージを受けないようにするには、メーカー発表しかないんじゃないかと思う。実際、既にやっていますけどね。

 

カプコンは1月29日(月)時点で『モンスターハンター:ワールド』が全世界500万本突破と発表。うち国内では200万本。メディアクリエイトの推定実売数は1月31日(水)に発表されて124万本。もし、カプコンがメーカー発表をせずに、124万本というパッケージ版の推定実売数のみだったら、売れ方の印象は大きく違っていたと思う。

 

『地球防衛軍5』は12月27日のメーカー発表で25万本突破。12月7日~12月30日までのメディアクリエイトの推定実売数は18万本。これもメーカー発表がなかったら、印象が変わる差。

 

そして今回の『メタルマックス ゼノ』は木曜日と金曜日の2日間でメーカー発表は5万本。メディアクリエイトの推定実売数は2万3千本。

 

何十年もの間、パッケージ版の数字だけがゲームの販売数であり、メディアもユーザーも、こういう変化には中々適応できないでしょう。しばらくはパッケージ版のみの数字に意識が引っ張られるとは思いますが、既にダウンロード版の割合が大きく、さらに伸び続けていますので、適応していく必要がありそうです。

ダウンロード版は伸び続けていて成長している部分、パッケージ版は反比例して衰退している部分。衰退している部分だけに注目が集まってしまう状況は業界としても悪い影響の方が大きいと思う。