FPSの未来を感じた『ボーダーランズ2 VR』クリア


2018年11月14日にリリースされた『ボーダーランズ2 VR』をクリアしました。敷居は高いけど面白さはGOTY級。

銃撃戦の楽しさとパンドラを旅する楽しさが圧倒的

特筆すべき点は銃撃戦の楽しさと、パンドラの聖地巡礼。

銃撃戦

Moveモーションコントローラーでの銃撃戦が最高に楽しかった。スピード感があって縦横無尽に動き回りながらド派手に撃ちまくる。敵に銃口を向けてトリガーを引くというリアルな手応えは、パッドやマウスでは感じられないもの。
敵の迫力も良い。クレイジーな敵が多いし、そいつらに追われる恐怖の中でトリガーを引く高揚感も素晴らしい。同じ世界にいる恐怖でムカつく対象に銃を撃ちまくる感覚はVRならでは。
銃撃戦がめちゃくちゃ面白いから、このゲームの大きな魅力である銃を集める楽しさも倍増。仮想空間の中で手に入れた銃を持って眺められて存在感があり、試し撃ちからワクワクする楽しさがある。


難点はスコープ。ミニウインドウが表示されるわけですが、ウインドウ内の映像がカクカクで使いにくかった。スコープつきの銃は、むしろハズレと思えるほど。このあたりはVR向けに作られたゲームではないので仕方のない部分。

 

非VRで多くプレイしているFPS/TPSですが、ゲームのメインとなる銃撃戦の楽しさが大幅に引き上げられるのは革命的なこと。PSVRのAAA級FPSとしては史上初なので、他には存在しない特別な魅力になっている。

聖地巡礼

VRの特徴である「そこにいる」感覚も堪能できました。非VR版をプレイ済なので、スカイリムと同じで聖地巡礼みたい。PS3版とPS4版をプレイしていても、VRで歩くパンドラは新鮮だし、キャラクターとの出会いも感激する。
グラフィックも良かった。最初の感想では氷の世界の印象が強くなりましたが、氷の世界はキレイに見えにくく、そこを抜けてからグラフィックの良さを改めて感じた。


こちらの難点はイベントムービーがシネマティックモードなこと。これも元々VR向けのゲームじゃないから仕方のない部分で、全イベントの作り直しをするほど手間はかけられなかったんでしょう。

Moveの操作とVR酔いの慣れは敷居が高い

このゲームを100%楽しむためには、

 

  • Moveモーションコントローラーへの慣れ
  • UIとゲームシステムへの慣れ
  • VR酔いへの耐性
  • 立ちプレイの環境

が必要だと思いました。メタスコアは73点(10件)で、やはりマイナス点はMoveの操作とUIの問題が目立つ。デュアルショック4のプレイの方が馴染みやすいけど、面白さのピークは低くなる。
PSVRは座りプレイが推奨なのですが、『スカイリムVR』を立ちプレイに変えた時の臨場感と没入感のアップは確かなものでした。

 

私は『スカイリムVR』をMoveモーションコントローラーの操作でプラチナトロフィーまでプレイしていて慣れがありましたが、それでも最初は『ボーダーランズ2 VR』の操作とUIに戸惑った。5時間くらいプレイして慣れて、10時間を超えたあたりでは自由自在に使いこなせるようになった。ファーストインプレッションでも十分に魅力を感じていましたが、操作が完璧になった時、このゲームの面白さがゲーム史上最高レベルで突き抜けた……は言いすぎなので『スカイリムVR』のピークと同等ってことで。

 

私はどちらも非VR版をプレイしているので、ゲームシステムへは馴染みがありました。新規のプレイヤーがこれらをいきなりVRでプレイするのは、かなり大変だと思う。

意外にも楽しかった車両戦

慣れと酔いの問題は車の運転でも影響が大きい。

 

最初は車の運転が難しく感じ、車が絡むミッションは鬼門になりそうだと思っていました。でもこれも慣れると問題ないどころか、迫力があって楽しすぎた。砂煙を上げてタイヤを滑らせながら敵車を追い、銃弾の雨を降らせてドカーン!と破壊。非VRでは印象が薄かった車両戦でしたが、VRではもっと多くプレイしたいと思った。

DLCとオンラインプレイなし

DLCとオンラインプレイなしもレビューでマイナス点として指摘されている部分。

 

実際にVRでプレイすると十分すぎるボリュームで、ストーリーミッションをクリアはしたけどDLCがないことを不満に思うところまで到達できていない。

 

オンラインプレイはゲームの幅を広げる重要な点であったと思います。個人的にはシングルプレイしかやらないので、シングルプレイだからこそできたBAMFタイムとか、VRのシングルプレイのゲームとしての絶妙な難易度調整とか、プラス点しかない。

未来のFPSが見える

完璧なMove操作とUIへの慣れ、完璧な酔い耐性、立ちプレイ環境、この4つが揃った時、『ボーダーランズ2 VR』の真の魅力が感じられて、今までのFPSとは違う未来のゲームの形が見える。プレイ中に「ヤバいな」とすら思いました。もう平面モニターでプレイするFPS/TPSが物足りなくなってしまうと。本気で面白さを追求したら、未来のゲームはこっちに行くしかない。いよいよ踏みだしたら戻れない世界に踏み込んだ気がします。


『Farpoint』や『Firewall Zero Hour』も一定の評価を得ていますが、あくまでVR向けの制限を感じる中規模なゲームでした。まだ非VRゲームのようには作れない壁があると感じていた。『ボーダーランズ2 VR』の驚きは、この壁をブッ壊したところ。AAA級のFPSがフルでプレイできたことで、もうVRでここまで出来るんだと感じ、遥か遠い未来だと思っていたVR超大作の形が急に近づいた。

新型コントローラーとハード性能アップへの期待

並ぶ物がないほど素晴らしいゲームだが、現状は敷居が高すぎる。プレイヤーがトレーニングを積んで、ようやく楽しめるゲームでは普及はしない。

 

まずPSVRのコントローラー問題。過去にも何度か書いていますが、PSVRには最適な標準コントローラーがない。これがかなりゲームの足を引っ張っている。『スカイリムVR』と『ボーダーランズ2 VR』という2本の傑作を満足にプレイできるようなコントローラーが必要です。ソニーの特許画像は期待できる形なんですけどね。こういうのが出ればPSVRのゲームを劇的に変える。デュアルショック4の操作のしやすさとMoveの直感的操作が組み合わさった形がベスト。


『ボーダーランズ2 VR』に関しては、もしアップデートでシューティングコントローラーに対応してくれれば、コントローラーの問題は大幅に改善される。

 

もう1つの大きな問題であるVR酔い。慣れで対応できるものの、苦しい思いをしてまでゲームをしたくない人のほうが多いでしょう。 ハード性能がアップして、映像がキレイでフレームレートも高く安定すれば酔いやすさは軽減されると思う。0にはならないけど、映像が粗くて不安定なゲームは必要以上に酔う。

『スカイリムVR』と並ぶ二大巨塔

最高に面白かった。『スカイリムVR』と同じく、やはり非VRの超大作&名作のVR化はズルいほど面白い。高い評価のゲームをVRで強化という。元々はVR化を意識していないゲームデザインなので、純度100%のVRゲームではなく、適応できていない点もあるが、それを差し引いても面白さが圧倒的に上回った。
Moveのガンシューティングが好きだった私からしたら、『ボーダーランズ2 VR』で動き回りながらガンシューティンできたのは夢のような体験。

 

『スカイリムVR』も『ボーダーランズ2 VR』も凄すぎた。この規模の超大作を、よくここまで上手にVR化できたものです。まずVR化しようと思ったこと自体が凄い。面白さと衝撃で素直に評価すれば、どちらもGOTY級です。でも、どちらも敷居が高めなので、がっつりやり込んだうえで評価を受けることが少ないんじゃないかと思う。操作が難しくて酔うのでは、3点と言われても仕方なし。こういうげームの凄さが広く認知されるのは、もう少し先になりそうです。そういう意味でも、ちょっと未来を見てきた気がする。

 

2019年も、この2本に並ぶ超大作ゲームのVR化があるのかなぁと期待はしたい。