劇的に遊びやすくなった『ファイナルファンタジー VIII リマスタード』


2019年9月3日にリリースされた『FINAL FANTASY VIII Remastered』(2,500円)の感想。

リマスタード版の特徴

  • 3倍速機能
  • バトル強化機能
  • エンカウントなし機能
  • トロフィー
  • グラフィック強化
  • ディスク交換作業なし
3倍速(L3)

最高なのが3倍速機能。オリジナル版はスローテンポなので今プレイするとなるともどかしさを感じる。L3で3倍速機能になり、もう1度押すと解除。いつでもワンボタンで手軽に切り替えられるため、G.F.の長い演出だけを早送りすることも可能。カードバトルもサクッとプレイできる。

 

ムービー中、メニュー画面、戦闘後のリザルト画面では強制的にOFFになるのも嬉しい。ムービーは早送りしたい気分の時もありますが。
3倍速モードにしても音楽のスピードは通常のまま。

 

3倍速機能だと戦闘のエンカウントやエリア切り替えが速いですし、ドロー作業も素早く終えることができる。移動も速いので探索がサクサク進む。
反面、戦闘でのアクション操作は少し難しくなります。

バトル強化(R3)

R3を押すとHPとATBが常に最大値になるというチート機能。常に最大値なので即死以外は死ななくなりますし、連続攻撃し放題でフルボッコ。R3を2回押して回復だけすることもできる。

 

この機能を使ってもトロフィー獲得が可能。

エンカウントなし(L3+R3)

L3+R3でエンカウントなし。

これもFF8では特別に有難い。フィールドでのエンカウント率の高さもありますし、レベルを上げる必要性を感じにくいゲームだけに機能しやすい。

トロフィー対応

当然ながらトロフィーにも対応。
プラチナトロフィーも獲得しやすかったです。FF9の「なわとび1000回」や「エクスカリバーIIの入手」などの難しいものはない。

G.F.と雑誌ティンバーマニアックスを取り逃さないように意識していれば問題なかったです。オリジナル版でいうDISC3でやり込む必要があります。ゲーム内容はオリジナル版と同じなので、攻略情報は既に出揃っている。
最後に残ったトロフィーは「敵1000体を倒す」でした。クリア時点で約600体しか倒していなかったですが、残りは自動連射コントローラーの放置で一気に稼ぎました。R1+×(決定の場合は)を自動連射にして、左スティックを左に倒して放置。バラムガーデン跡地で放置して30分で185体でした。3倍速機能があるので早いですね。

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結局、その後も地獄に一番近い島にて手動でレベル上げをしたので自動で1000体にする必要もなかったんですけどね。倒す敵がいないのに限界レベルまで育ててみたくなったゲームは久しぶり。2,500円はお買い得でした。

3倍速機能を使えばプラチナトロフィーまで24時間かからないと思います。無茶なやり込ませ要素はなくてトロフィー設定は良いです。

グラフィック強化

リマスター版なのでグラフィック強化は言うまでもないですが、キャラクターのモデルが一新されているためFF7やFF9よりも違いがわかりやすい。
文字もシャープで読みやすいですが、特徴のないフォントは画にハマっていないと感じるところもあった。ちょっと安っぽい印象。

 

背景は粗い場面が多いので、背景に対してキャラクターが浮いているのは感じる。これはFF7とFF9でも同じでした。動かないNPCは背景の1枚絵に含まれていたりもしますので、人間同士でも浮き沈みがある。


キャラクターの浮きはFF7やFF9で慣れていて今さらな問題で、美しく作り直されたキャラクターモデルでFF8のドラマを楽しめるのがとても嬉しい。はっきりくっきりした分、表情の演技の乏しさも見えちゃいますけどね。そのへんは20年前のゲームなので仕方なし。

 

プリレンダムービーは粗いです。これも20年前の映像技術のままなので仕方なし。

 

このゲームを新規でプレイする人は見にくさが気になると思う。背景が1枚絵なので、どの方向に進めるかわかりにくいところも多い。しかも移動が8方向なんだけど例えばを押すと斜め上に進んだりして扱いにくさもある。オサレ感あるけどユーザビリティはイマイチという。

 

画面上下の黒帯は何とかならなかったのかなと思う。画面比率が4:3なうえに、上下に黒帯が入るとなると小さいモニターでは狭く感じそう。
画面横のスペースに各種機能のアイコンが表示されるのはGOOD。L3+R3の入力に失敗してもすぐ気づける。

劇的に遊びやすくなったFF8

初代PSのFFシリーズとしてはFF7とFF9がPS4でリリース済でしたが、今回のFF8は追加機能との相性が一番良かったように思います。

 

まず3倍速機能。FF7~FF9はテンポが悪いですが、中でもFF8が一番悪いと思う。演出にこだわりすぎた時代だったのでしょう。PS4版は3作とも3倍速が有難かった。
FF8にはドローという単調で時間もかかる作業がありますが、これが3倍速で高速化されたのは非常に有難い。カーソルを記憶させていれば、ボタン長押しで一気に100までドローできる。魔力が低いとドローできる数も少なくなるのでジャンクションで魔力を上げておくことは重要。
G.F.の演出も長すぎて使いたくないものでしたが、これも高速化によって使いやすくなった。キャラクターの移動スピードが遅くてサブイベントの進行が面倒になる部分も高速化でサクサクですし、戦闘エンカウントの長い待ち時間も高速化。3倍速機能によって劇的に変わったゲーム。

 

エンカウントなし機能も相性が良かったです。フィールドでのエンカウント率が高いですし、最初からレベルを上げない育成法もやりやすくなり、時間のかかるエンカウント→逃げの作業が削られて育成方法の幅が広がった。
オリジナル版からエンカウントなしというアビリティもありますけどね。最初から使用できてL3+R3でいつでも切り替えられる使いやすさが良いです。

 

3倍速モードとエンカウントなしで育成に集中しやすくなったこともあり、ジャンクションシステムの面白さを再確認できた。面倒な部分が削られて、このシステムの楽しい部分が浮き上がった。
いろいろいじってみるとしっかり反応が返ってくる手応えがある強化システム。単純なレベル上げや戦闘での強化ではなく、やり方次第で序盤からバランスが壊れるほど強くなったりもするし、イマイチ強くならなかったりもする。打てば響くが打てなきゃ響かない、王道RPGシリーズとしてはクセがあって受けにくかったのもわかる。とっつきが悪いけど理解すると強くなり過ぎるという振り幅の豪快さで、丁度良いバランスに納まらない状況も多々あるゲームですが、そこも個人的には好きなポイント。
ドロー以上に精製が重要でありますが、それに関するわかりやすいチュートリアルがないのも楽しさに気付いてもらえなかった要因だと思う。カードバトルは評価高いですけど、そのカードと精製も連動する。改めて全体の噛み合い方が面白いと感じた。


いろいろなシステムのゲームがある現代ならば異色とも言えないですが、当時の国内400万本RPGで、このシステムは挑戦的すぎたと思う。2周して気付かせるような仕掛けとも思えるほどで、最初は普通のJRPGのようにレベルを上げて戦闘ではG.F.(召喚獣)も多用して魔法はドローで入手する。そこから精製とカードバトルの有用性に気付いた時にゲームの見え方が変わる。そこに気付いてから掘り下げが一番楽しいところなんじゃないかなぁと思う。もう掘られ切っておりますが。

 

キャラクターモデルを一新したことでグラフィック強化に注目が集まりやすいですが、3倍速機能とエンカウントなし機能で劇的に遊びやすくなったことのほうが大きいと感じた。FF12のゾディアックジョブシステム版じゃないですけど、リファインされて再評価されるような変化がある。通常速度がダルすぎるから3倍速が快適に感じますが、ドローシステム自体はあまり良くないですけどね。
ちょっと重い部分を削ぎ落しただけでグッと魅力的になったFF8のシステムは改良すれば素晴らしくなりそうなシステムだというのも感じた。 
FF7~FF9のPS4版をプレイして、個人的に評価が一番上がったのがFF8でしたし、熱中したのもFF8。

 

背景の見にくさと少しわかりにくい移動操作はリマスター版ではどうにもなりません。せめてFF7 インターナショナルみたいにガイドマークが出れば良かったのにと思う。

 

不具合らしいものには1度も遭遇せずにクリアできました。

 

ストーリーも今プレイしたほうが斜に構えず素直に楽しめた。Eyes On Meが流れるところは泣けましたしね。テンポが良くなったことでストーリー進行以外の時間で間延びすることも減り、ストーリーが入ってきやすかったのもある。
そしてエンディングでは曲の繋がりが最高で、Eyes On Meからファイナルファンタジーのメインテーマが途切れなく流れ、そこで“EXECUTIVE PRODUCER 坂口 博信”と表示されて余韻に浸れる……。「あぁ、あの頃のファイナルファンタジーだ」と感慨深いものがありました。