『A-Tech Cybernetic VR (北米版)』の感想と次世代VRの渇望

f:id:Hamasukei:20200330161609j:plain
2020年3月27日に北米Storeでリリースされた『A-Tech Cybernetic VR』($19.99)をクリアしました。日本語には非対応です。

操作方法

Moveモーションコントローラー2本必須のゲームです。
移動方法はフリーとテレポートの併用。

 

f:id:Hamasukei:20200330151119g:plain

 

フリー移動の操作はスカイリムVR方式。視点操作はオプションでスムーズかスナップかの選択ができます。

 

つかむ/離す/銃撃と移動操作のみで構成されている。

 

銃は2丁保有でき、腰のホルダーに装着する。1度入手した銃はいつでも呼び出せるのが便利。自分のすぐ前に青いパネルが浮いているので、そこに素手を近づけてor×を長押しすると武器メニューが開きます。

f:id:Hamasukei:20200330161815j:plain

 

リロードは銃を腰に近づけるだけ。

 

手榴弾はor×で持ち、Tでピンを抜いてから腕を振りながらor×で投げる。

 

or×で落ちているアイテムを拾います。『ボーダーランズ2 VR』などでも同じですが、手で拾わなくてもレーザーポインターを当てて引っ張れるようになっている。VRでは定番とも言える。

f:id:Hamasukei:20200330152431j:plain

 

操作性は悪くないのですが、スカイリムVR方式の移動に慣れている必要があり、酔いの問題もあるので上級者向け。前進/後退/スライド移動・左右/旋回・左右/テレポートと、ボタンの多くを移動のために使っている。改めてMOVEモーションコントローラーにスティックがない不便さを感じます。

アドベンチャーFPS

クリアまで約4時間でした。$19.99なのでボリュームに不満はありません。低価格のわりには、いろいろな風景も見られた。

 

ステージクリア式のFPSで、ゲームの主軸は戦闘。敵を倒しながら、パズルとも言えないようなちょっとした仕掛けを解きつつ進む。

 

序盤は『Dead Space』や『バイオハザード リベレーションズ』のような不気味な基地内を探索し、ホラーっぽい雰囲気がありました。そこら中に死体が転がっている中を歩き、恐る恐るドアを開けるとゾンビが襲ってくるという。
でもこういう恐怖は最初だけで、慣れると怖さもなくなるし、ゾンビはただの敵となる。

f:id:Hamasukei:20200330153417j:plain

 

VRでゲームの世界を歩くという体験の面白さは安定していますが、このゲームの大きな問題は戦闘にあります。一言で言えばチープ。敵のAIやリアクション、銃撃の手応えが。ただ向かって来るだけの敵をパスパスと軽い手応えで撃ち、死んだ敵は即消えるという処理。二丁拳銃の操作性も精度も良いんですけど、あまり面白くない銃撃。
ちょっと大きめの敵はいますが、ボスと言えるような敵はおらず。戦闘は単調さを感じるようになります。
雑なところもあり、自分と重なって敵がポップし、そのままダメージを受けたりした。

f:id:Hamasukei:20200330153830j:plain

悪くないけど最適化されていないグラフィック

PC版がかなり高解像度でプレイできるようですが、PSVR版として最適されていない印象を受けます。PCVRからの移植にありがちですが、チラチラしたりする。
それでもPSVRのゲームとして、グラフィックは中か中の上という感じで悪くない。

f:id:Hamasukei:20200330154634j:plain

いろんな部分が65点の佳作未満

VRゲームとして基本は押さえているし、よくまとまったVRゲームであると思います。他のVRでやっている事を多く取り入れている。これがVR初期だったら、かなり印象に残るゲームになったはず。

 

「ここが酷い!」という大きな問題はないのですが、「ここが良い!」というポイントもない。操作性、戦闘、探索など、各部分が65点くらいの佳作未満という印象。全体的にもう少し良くなればVRゲームとして優等生になりそうな作品。

 

発売直後のゲームでたまにありますが、トロフィーが同期できませんでした。そのうちできるようになるかと思います。

次世代VRへの渇望

「これがVR初期だったら、かなり印象に残るゲームになったはず」と書きましたが、このゲームをプレイしながら次世代VRを渇望しました。

 

まず操作。Moveモーションコントローラーではキツイ。ただキャラクターを移動させるためだけに7つのボタンを使うのは無理がありますね。

 

そしてグラフィック。PSVRが発売されて3年5ヶ月。通常の機器ならそれほど問題を感じる歳月ではないですが、進化の早いVR業界においては性能的に限界を過ぎてしまった状態であると感じます。

 

こういう事を強く感じるようになったのは『Half-Life: Alyx』の存在。メタスコア93点(43件)ですし、2020年のGOTY獲得数で1位になる可能性も高い。「VR部門」の最優秀作品ではなく、ゲーム全体での最優秀作品になれそうな高評価で、このゲームからVR2.0という新たなステージに進んだと言えそうな存在。

f:id:Hamasukei:20200330160931j:plain

 

PSVRで素晴らしいVRゲームの世界に出会った事は、現世代のゲームで最大の衝撃でした。でも大きな問題として、ハード性能が低い事と、一流の開発会社が大金をかけて大作を作っていないという事がありました。『Half-Life: Alyx』は、そこをブチ破った印象があります。ハイスペックPCとValve Indexという高性能な機器、そしてValveが『Half-Life』というIPを使って力の入ったVRゲームを開発。
これはVRゲーム業界にとって素晴らしい事だと思います。VRゲームは互いに影響を受け合っている部分が多いですし、『Half-Life: Alyx』はVRゲームのお手本になり、他のゲームも引き上げてくれそうです。

 

PS5の情報が少しずつ出てワクワクしておりますが、個人的に本命はPSVR2です。PSVRでめちゃくちゃ楽しませてもらいつつ、大きな壁も感じています。この壁を破るであろうPSVR2(仮)で、どんなゲームが生まれるか楽しみです。『Half-Life: Alyx』をプレイした人は、もうこの壁の先を体験したのでしょう。

 

PSVRはPS5でも使えると発表されていますが、PS4 Proの時のように強化されるかは気になりますね。と言っても強化対応するよりは新作の開発をしそうですし、コントローラーの問題は解決されないので、やっぱりPSVR2(仮)がどうなるかが最重要。